問題を伏せたまま突然発表された番組降板
今年6月、日本テレビは福田博之社長自らが緊急会見を開き、TOKIOの看板番組「ザ!鉄腕!DASH‼」のスタッフに対し複数のコンプラ違反行為が判明したことから、国分さんの降板を発表しました。しかし国分さんのどんな行為が問題であるかを一切伏せての会見であり、いったい何が起こったのか不明のまま、国分さんへの降板だけが決まるという異例の進展となりました。
日本テレビと国分さんの問題は、テレビ局側から突然の番組降板通告から、ご本人による人権救済の申し立てと続いていた中で、同メンバーの松岡昌宏さんが週刊誌の記事に答えることで流れが大きく変わりました。
12月3日、「デイリー新潮」と「文春オンライン」でのインタビューで初めて言葉を発した松岡さんは、抑制の利いたトーンで日本テレビへの不満を述べました。
私はクレーム対応などを長年やってきましたが、実際に手ごわいのは大声で怒鳴り散らしたりする人より、落ち着いたトーンで理性的に指摘をするような人です。
難しい立場に置かれつつ、冷静なコミュニケーションを図る松岡さんの姿勢は、交渉や危機でのコミュニケーションとしても優れていると思います。
インタビュー記事における、松岡さんの決して感情に走らない問題提起は、日本テレビの対応への反発の根深さを表現しているのではないかと感じました。
松岡氏の発言から見える日テレへの疑念
一般の視聴者だけでなくグループのメンバーである松岡さんも、何も情報が無いことが今回週刊誌のインタビューで初めてわかり、この事件にまとわりつくモヤモヤが、あらためて浮き彫りになったと思います。
松岡さんはデイリー新潮のインタビューで「日本テレビさんの方から何の説明もいただいておりません。そんな中で「番組には引き続き出演していただきます」と、言われたとのこと。そして「何かしら言える範囲での説明があるのが普通なのではないかなと思うのですが、それがないまま、撮影が続いているわけです。」と、現状を冷静に説明しました。(デイリー新潮、【初激白】松岡昌宏が語った、国分太一への思いと日テレへの疑問 「日本テレビさんのやり方はコンプライアンス違反ではないのか」 2025年12月3日)
抑えた表現ではあっても、松岡さんの抱いた違和感、国分さんを降板させるのも、松岡さんら残ったメンバーだけは出演させるのも、すべてテレビ局の一存であることへの疑問があらわれています。自分たちの意思を聞こうともしていない姿勢に、感情的な反応ではない分、深みがあります。
国分さんの問題がずっとすっきりしないのは、とにかく何があったのかが何もわからないからでしょう。「コンプライアンス違反があった」以外の情報が一切無い中では、突如人気番組を降板させるほどの何か大きなことをしでかしたとしかいえません。


