「何度も聞いてくる人」の責任の多くは上司に
こういった例は良くないかもしれませんが、部下が弁当を買いにいくついでに「自分のも買ってきてくれ」と頼んだとします。
しかし、上司が「幕の内弁当を買ってきて」と頼んだのに部下が「唐揚げ弁当」を買ってきたとしましょう。
上司「鳥が苦手なんだよ。幕の内弁当って言ったじゃない……」
部下「幕の内弁当売り切れてたんですよ」
上司「でも何でよりによって唐揚げ弁当にするんだよ」
この場合、責任はどちらにあるのでしょうか。
もちろん上司でしょう。
部下が第2候補、第3候補、絶対食べられないものを聞いておくべきだったという意見もありますが、お店の全メニューを把握していない限り、嫌いな弁当をあててくる可能性はなくせません。
ビジネスシーンに当てはめてみましょう。
かつて業務スタッフの方にホテルの手配を頼んだことがあります。
その時のやり取りです。
お願いしていたエリアのホテルが満室でした。
すると、「梅田が取れません。心斎橋でいいですか?」
心斎橋のホテルも空きがなく、1時間経過してから「天王寺でいいですか?」と質問されました。
外回りをしているのに、何度も何度も携帯にメッセージが入っています。
このように「言ったことと違う」と言われることを恐れる人は何度も電話してきます。
「勝手に判断する人」「何度も聞いてくる人」に対しては100%とは言えませんが、責任の多くは上司にあります。
条件分岐を意識する
実はこれまで出社していた頃は、小さなことでもその場で聞けました。
しかし、リモートワークの浸透により、質問を受けたり、確認をしながら仕事を進めていくことが難しくなりました。
部下や後輩からも質問しづらくなりました。
こんな時こそ「○○ならばA案で」「△△ならばB案で」と示す「条件分岐」が必要になります。
「12日までに納品してくれるならいつも通りにA社で」「今回は急ぎなので13日以降になってしまうなら価格は高いけどB社に発注して」とイレギュラーが起きた時を想定して頼むようにするのです。
あらかじめ条件分岐をしておくことでトラブルも回避できますし、気配り上手ということで相手からも信頼されるようになります。また予定の組み直しややり直しなどに振り回されることも減ります。
そして何より何度も聞き返されるといったことも回避されます。時短効果にもなるし、不用なストレスの回避にもなります。