ビジネスで儲けるためには、どのようなスキルが必要か。ドリームインキュベータの三宅孝之社長は「ビジネスパーソンは共感力が高いタイプと、深掘り力が高いタイプの2種類に分けられる。そして大抵の人はどちらかが得意で、もう一方を苦手としている。この苦手を克服すると高いパフォーマンスを発揮できるようになる」という――。

※本稿は、三宅孝之『「共感」×「深掘り」が最強のビジネススキルである』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。

会議室でのビジネスマンのシルエット
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得意を伸ばすべきか? 苦手を克服すべきか?

「得意な能力をさらに伸ばすほうがいいのか。苦手な能力を克服するほうがいいのか」

これは、ビジネスパーソンの成長を考えるときによく議論になるテーマです。

私は、この議論のポイントは時間軸だと考えています。

得意な能力を伸ばすと早期に成長できます。しかし、得意な能力を伸ばすだけでは、成長の度合いが段々と低下していきます。得意な能力だけでできる仕事には限界があるからです。

一方、苦手な能力を克服しようとすると、はじめはなかなか成長を感じられません。3~5年ほど苦しむかもしれません。しかし、その後、一気にレベルアップします。苦手を克服したうえで、もともと得意だった能力を発揮すれば、さらに成長が加速します。

ですから、それほど大きなものでなくていいので、急いで成果をあげる必要があるのなら、得意を伸ばせばいいのかもしれません。

しかし、大きな仕事ができる人材に成長するためには、なかなか成長を感じられなくても、まずは苦手な能力を鍛えることが重要なのです。