「人事より選挙」の安倍、「選挙より人事」の岸田

安倍政権は「麻生副総理―菅官房長官」の骨格人事を動かさない一方、先手必勝で早期解散を繰り返し、憲政史上最長の政権になった。「人事より選挙」を優先した政権だったといっていい。岸田政権は対照的に解散権を封印し、ライバルを蹴落とす人事を断行して総裁再選を目論んでいるように見える。

永田町では昔から「解散は政権の力を強め、人事は弱める」と言われてきた。解散総選挙で勝ち上がった多くの議員たちは首相に感謝するが、人事で処遇されなかった大勢の議員たちは首相を恨むからだ。

はたして岸田首相の政権延命策は成功するのか。8~9月の内閣改造・党役員人事の成否が第一関門であり、それを乗り越えたとしてもバイデン政権と一蓮托生いちれんたくしょうの運命が待っているというのが、現時点での私の見立てである。

【関連記事】
これだけは絶対にやってはいけない…稲盛和夫氏が断言した「成功しない人」に共通するたった1つのこと
なぜ皇室に1男2女をもたらした「良妻賢母」が嫌われるのか…紀子さまを攻撃する人たちの"本音"
「お金が貯まらない人の玄関先でよく見かける」1億円貯まる人は絶対に置かない"あるもの"
息子に責任を押し付け、保身のために「ウソ」をつく…岸田首相が長男・翔太郎氏の更迭を渋った本当の理由
NHK大河ドラマでは描けそうにない…唐人医師と不倫していた徳川家康の正妻・築山殿の惨すぎる最期