ロジカル思考が身につく簡単な練習法
日本語で上手にできないことが、英語をマスターした途端突然うまくできるようになるわけがありません。小さいお子さんにも、家庭の会話でロジカル思考に親しませておきましょう。簡単です。
家庭の食卓やリビングテーブルでの家族団欒のひとときに、「結論から先に言い、すぐに理由を2つ述べる」練習をします。楽しいテーマを選ぶのがコツです。
【例1:幼児~小学校低学年】
親「夏休みにしたいことは何?」
子「家族でおばあちゃんの家に行きたい。1つ目、長い休みにしかおばあちゃんに会えないから。2つ目、おばあちゃんが、とても喜んでくれるから」
親「夏休みにしたいことは何?」
子「家族でおばあちゃんの家に行きたい。1つ目、長い休みにしかおばあちゃんに会えないから。2つ目、おばあちゃんが、とても喜んでくれるから」
【例2:小学校中学年・高学年】
親「サッカーはまだ続けたい?」
子「続けたい。理由は2つ。1つ目は、もうすぐ強いチームとの試合で、絶対に勝ちたいから。2つ目は、今のチームの仲間との友情を大切にしたいから」
親「サッカーはまだ続けたい?」
子「続けたい。理由は2つ。1つ目は、もうすぐ強いチームとの試合で、絶対に勝ちたいから。2つ目は、今のチームの仲間との友情を大切にしたいから」
どんな答えでもケチをつけてはいけない
楽しいテーマを選ぶと、お子さんも目を輝かせて考えてくれるでしょう。ポイントは、時間を決めてポンポンポンと、リズムよく発言させること。考える時間15秒、発表45秒です。終わったら「それはいい考えだね!」「よく分かるよ!」と、たくさんほめてあげましょう。
どんな答えでも、けっしてケチをつけないことが大事です。ケチをつけられた瞬間、お子さんはイヤになってしまいます。ロジカルな思考に慣れない最初のうちは「う~ん、水族館も行きたいし、遊園地も行きたいし……」「そんなこと聞かれても、はっきり決められないよ」などという答えが返ってくるかもしれませんが、気にせずこの練習を続ければ、自然とロジカル思考が身についていきます。
もちろん日本語の曖昧さにもよいところはたくさんあり、実際、論理や主張にうんざりした英語圏の人間が日本に住みつく例を私もかなり見てきました。日本の伝統である曖昧さは、お子さんに小説や随筆などを多読させて、どんどん楽しんでもらいましょう。日本語独特の表現力も身につきます。