仕事がデキる人にはどんな共通点があるのか。銀座の高級クラブ「クラブ由美」のオーナー・伊藤由美さんは「仕事がデキる人は総じて『あとで』という言葉を口にしない。『あとで』『今度』が口癖になっている人は、仕事だけでなくプライベートでも先延ばしの常習犯となっているのではないか」という――。(第2回)

※本稿は、伊藤由美『銀座のママに「ビジネス哲学」を聞いてみたら』(ワニブックスPLUS新書)の一部を再編集したものです。

契約を交渉するビジネスマン。机で文書を扱い、契約を結ぶ人間の手。
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デキる人は「あとで、そのうちに」とは絶対に言わない

私は「あとで」とか「いずれまた、そのうちに」という類の言葉が大嫌いな性格です。だって「あとで」は「今やらない」と同じこと。そう言われると、「あとじゃなくて、今すぐやって」「いずれやるのなら、今やりましょうよ」と思ってしまうのです。

お店で多くのビジネスマンと接してきましたが、仕事がデキる人は総じて「あとで」という言葉を口にしません。『クラブ由美』のお客さまもみなさん、話も決断も、行動も早く、フットワークが軽い方ばかりです。

「今度、○○さんを連れてきて、ママに紹介するよ」という話になると、「じゃあ、いつにしようか。再来週の水曜、会合で一緒だからそのあとはどう?」と、とにかく話が早い。そしてすぐにお相手の方に電話をして、即予定を確認してくださいます。もし先様の都合が悪くても、その場で「だったら何日にしようか」となる。あれよあれよという間に予定が決まっていくのです。

「『またいつか』なんて言ってると絶対に紹介できないから。今、すぐに決めちゃうのが一番いいんだよ」

一事が万事で、こうした姿勢や考え方の人は、仕事の現場でも即断即決、後回しや先延ばしをしないもの。当然、仕事もデキるし周囲からの信頼も厚いはずです。