日本はどうするのか
機器にバックドア(外部からシステムにアクセスできるような経路=ドアのこと。中国の場合は海外に販売する際に前もってこのドアを作っておき、外部からの情報窃取やサイバー攻撃の経路としている)が仕掛けられていて、米国内の通信情報がすべて中国に筒抜けになっているのではないかと危惧しているのです。
特に中国の通信大手企業であるファーウェイに対する警戒感が強まっていますが、そこにはバックドアの問題に加え、国家情報法の規定に基づき、「ファーウェイが業務上、アメリカで知り得た情報を、中国当局からの要請があれば政府に提供するのではないか」と考えられていることも含まれています。
これが、米中対立の中でも「経済安全保障」と言われる分野で、アメリカから中国製品の排除が進められている一番の理由です。
中国製品を排除し、中国系企業を減益させることで、次世代製品の開発や、戦略物資と言われる半導体製造技術を磨くための資金を絶ちたい。
アメリカの研究を中国人留学生や研究者が持ち帰るのを阻止し、中国の科学技術力の成長を鈍化させようという狙いがあるのです。
米中の間に挟まれた日本も、当然無関係ではいられません。