「めちゃくちゃハードに働いた経験」が未来の財産になる

これは大きな声では言えませんが、人生のある時期、「めちゃくちゃハードに(ブラックに)働いてみる」という経験も必要なのではないかと、私自身は思っています。

岡本祥治『LIFE WORK DESIGN』(プレジデント社)
岡本祥治『LIFE WORK DESIGN』(プレジデント社)

今はどこの職場も非常にホワイトです。長時間労働禁止、パワハラなどもってのほか。労働者のライフワークバランスを尊重する視点は大変重要ですが、正直、自分自身を振り返ってみても、20代の頃のめちゃくちゃ密度の濃かった働き方がなければ、今の自分はいないはずだと感じています。

研究開発や新規事業開拓に携わる人からも、同様の声は届いてきます。時には根を詰めてゴリゴリに成し遂げたい事案もあります。それこそ社会を変えるような偉業を成し遂げたメガベンチャーも、初期メンバーはみんな、オフィスに寝袋を持ち込んで働いていたなどのエピソードに溢れています。

これは完全に余談の夢物語ですが、もし、地方自治体に「がんばる特区」なんてものをつくって、「平日も休日も好きなだけ仕事していいですよ!」とPRを打ったら、おそらく、日本中からたくさんのスタートアップ企業・ベンチャー企業や人材が集まるのではないでしょうか?

働く時間も場所も柔軟に調整できる

その点、フリーランスの場合は、誰も働く時間を管理してくれないからこそ、休息や体力回復の時間もすべて自分で調整しなくてはなりませんが、逆に言えば「今はこれを集中してやりたい」時期には、思いっきり没頭できる特権があります。「今はこの作業が乗っているから、今夜は深夜までやって仕上げてしまおう」「週末は旅行に行くから、今週はオーバーワーク気味だけど金曜までに終わらせよう」「先週はずっとハードワークだったから、今週は少しのんびり働こう」こんな風に、自分なりに働き方を調整できるのが、「フリーランス」としての働き方のいいところです。

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