“これ!”というスキルがない場合、転職やフリーランスとして働くことは難しいだろうか。人材マッチングサービス事業を運営する岡本祥治氏は「『自分のスキルなんて、取るに足りないものだ』と考えている人は、業界共通の仕事のやり方“ポータブルスキル”を活用できることが多い」という――。

※本稿は、岡本祥治『LIFE WORK DESIGN』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。

オフィス街を歩くアジア系ビジネスマン
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現実になりつつある「未来の働き方」

これからの世界の働き方は、「企業依存型」から「個人としての働き方」へ、大きく変わっていきます。「『これが自分のスキル!』という武器(ポータブルスキル)を持てば、企業に依存せずに、自由なフリーエージェントとして生きていける!」。そんな時代の移行期に、私たちは生きているのです。

ビジネス大国アメリカではドライなリストラや、雇い止めも頻繁に行われますが、その根底には次のような考え方があります。

それはすなわち、スキルとは「企業」に紐づくものではなく、「個人」に紐づくものであるということです。

人々はA社、B社、C社を渡り歩く中で、自らのスキルを磨き、進化・強化させていくという共通の認識を、彼らは持っているのです。こうした「未来の働き方」が、いよいよ日本でも静かに浸透し始めています。