結局は「好き」があるから続けられる

世の中に社会企業家は数多くいますし、「人々の助けになる、社会的インパクトの大きい起業」というのも、素晴らしいと思います。ただし、そういう活動をしている人も、結局は根底に「好き」という思いが横たわっているのではないでしょうか。

「好き」という言葉がふさわしくないなら「どうにかしたい」「とても気になる」「それに関わっていると時間を忘れる」などの心的状況です。そうした熱意・情熱があるからこそ、人は没頭してその仕事にまい進することができるわけです。

自分にもそうした領域が、必ずあるはずだと、さらに思考を巡らせました。

①「自分の好きな(興味のある)こと」で、なおかつ②「自分ができること」③「社会的意義のあること」とは何だろう。グルグル考え続ける中で、たどり着いたのが、「地方創生」「中小企業支援」「海外とのつながり」の3つに取り組みたいフリーランスの人材をサポートすることでした。

オフィスでビジネスを議論
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自分の「好き」を仕事にするための方法

このような自分なりの答えに出合うまでは、迷いながら歩き続ける期間も必要でした。

わざわざ飛行機に乗りチェルノブイリにまで飛んだり、鉄道や船を乗り継ぎ日本全国47都道府県を巡ったりする中で、ようやく出合えたのが、自分なりの「ライフワーク」のヒントだったのです。どんなに考えても「自分の『好き』が分からない」としても、焦る必要はありません。そう簡単に「好き」は見つからないものですから。

「昔から旅好きだったから、日本と世界を結ぶ仕事に就きたい」「機械が好きだから、製造の仕事に関わりたい」「ファッションが好きだから、アパレルに関する仕事をしたい」、そんな「好き」から始まるのが理想的なライフワークですが、自分の「好き」が分からないなら、まずは第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

「好き」は意外なところに隠れているもの。自分でも知らなかった「好き」と巡り合うまで、私のようにリアルに旅をするのもいいかもしれませんが、よりお勧めなのは、仕事をしながら探すこと、つまり「副業」なのです。