リバートレッキングやバギーツアーも

「滞在してくださった方などを対象に環境教育もしています。日本はサスティナブルに対する取り組みが遅れています」

宿泊者はチェックイン後に、リバートレッキングに無料で連れて行ってもらえる。森について説明を聞き、ウェダー(レンタル)を着て川の中を歩き、滝を見る。1時間ほどの冒険体験ができる。

所有する別の敷地内(10万坪)では、8輪車の水陸両用バギーで絶景ツアー(有料)のアクティビティも用意されている。赤土の岬を駆け登り、海を見下ろす絶景を見たかと思えば、今度は海辺へトレッキング。バギーで川へもずぶずぶ入り、本格的なジャングルクルーズのようだ。童心に帰るとともに、かなりのアドベンチャーが楽しめる。

水陸両用バギーで行く“やるばる絶景ツアー”。
撮影=山本貴代
水陸両用バギーで行く“やるばる絶景ツアー”。

昨夏できたばかりのツリーハウスサウナでは、その名の通り、サウナを楽しめる。崖の斜面に生えている木から吊られ、崖の下にある川の上の空間に浮いている。地上を0メートルとした時、サウナツリーハウスの一番下の部分はマイナス3.6mのため、世界で最も低いツリーハウスと公式にギネス世界記録に認められた。

川の上に浮いているような世界一低いツリーハウス(サウナツリーハウス)。
撮影=山本貴代
川の上に浮いているような世界一低いツリーハウス(サウナツリーハウス)。

少年時代のツリーハウスを作るという夢は、いつの間にか、地球の森を守るという壮大な夢へ切り替わった。今後、どんな仕掛けをするのか、その展開からは目が離せない。

最後になったが、筆者が実際にツリーハウスに宿泊した感想を少し。

宿泊可能な2つの施設のうち、エアロハウスはアジアのゴージャスなホテルのようで捨てがたがったが、迷った末に菊川さんが最初につくったスパイラルツリーハウスに2泊した。木の上に泊まるのは人生初だった。

これまでの人生でそれなりにゴージャスなホテルや、自然の中にあるホテルに宿泊体験があったが、ここまで360度、自然と一体になって眠りについたことはなかった。夜は雨がザーザー降っていたが、不思議とぐっすりと眠ることができた。森の中にすっぽりと自分が溶け込んだような体験は後にも先にもない。あの光景と空気を思い出すたびに癒やされている。

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