「食べる量は変わっていないのに太る」仕組み

私たちが安静時も消費するエネルギーを「基礎代謝」といいますが、基礎代謝は筋肉量に比例しています。つまり、筋肉が減れば基礎代謝が落ちて消費するエネルギーも減るため、そのぶん、使われなかったエネルギーは残ります。

冒頭の「食べる量は変わっていないのに太る」という謎の正体に、もうお気づきでしょう。40代からどんどん脂肪が増えていくのは、「筋肉量が減って消費するエネルギーも減ったのに、食事は今までと変わらないから」です。

エネルギーを大喰らいする筋肉がどんどん失われている中で、今までと変わらない食事をしていれば、当然ながら収支が合わなくなって、どんどん脂肪が増えていくばかり……となるわけです。

食事を変えなければ体重を減らすのはムリ

私が健康診断でよく出会うのが「元体育会系です!」という、でっぷりと太った男性です。結果を見れば、内臓脂肪もたっぷり、血糖値や血圧の数値も黄色信号どころか赤信号が灯っている状態です。

彼らは、10代、20代の筋骨隆々の現役スポーツマンだったころは大量の食事をとっていました。競技を引退しても、「俺は食べても太らないから!」とその食習慣を続けた結果、30代、40代になっておなかの回りに脂肪がたっぷり……。

まさしく、収支が合わなくなったケースの典型です。実際、現役引退後、みるみる太っていくプロスポーツマンも珍しくありません。

運動経験者は「いざとなればすぐやせられる」と考えがちですが、中高年になると週に数回の運動でやせることは至難の業。食事を変えない限り、すっきり脂肪を落とすことは難しいのです。