人生はたった4000週間、何ができるだろうか

第3位には、『限りある時間の使い方』がランクインしました。年末年始の課題図書として、ぜひ手に取ってほしい一冊です。

オリバー・バークマン著、高橋璃子訳『限りある時間の使い方』(かんき出版)
オリバー・バークマン著、高橋璃子訳『限りある時間の使い方』(かんき出版)

本書によると、80歳まで生きるとしても、人生はたった4000週間しかありません。あなたが今40歳だとしたら、その半分を既に使っていることになります。

限られた時間を大切に使うために、いったい何ができるのでしょうか。

本書が勧めるのは、まず「ものごとの進むスピードはコントロールできない」という事実を受け入れること。世界が加速する中、それに伴って自分の活動の速度を上げようとしても、追いつくことはほとんど不可能。その結果、ますます不安を募らせることになるからです。

さらに著者は、「休暇こそ無駄に過ごそう」とアドバイスします。生産性の呪いにかかってしまい、休日をのんびり過ごせないのでは本末転倒。休日はToDoリストを頭の隅に追いやって、“限りある時間”を楽しむことに専念しましょう。

年末年始は、自分の人生と向き合うのにぴったりのタイミング。「人生はたった4000週間しかない」という事実にドキッとした人は、ぜひ本書を年末年始のお供にしてみてください。

固有名詞を散りばめると、会話のコスパが上がる

続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。第5位は『できる人は、「これ」しか言わない』でした。1万人以上のビジネスパーソンにインタビューしてきた著者が、できる人の「一瞬で心をつかむ伝え方」をまとめた一冊です。

大塚寿『できる人は、「これ」しか言わない』(PHP研究所)
大塚寿『できる人は、「これ」しか言わない』(PHP研究所)

相手の心をつかみたいなら、会話に固有名詞を散りばめてみましょう。個人名や会社名、出身地などの固有名詞をいくつも使えば、そのうちの一つが相手の興味を引くかもしれません。そのキーワードをフックにして、会話を展開していくのです。

相手を主語にするのもポイントです。自分の意見を通したいときは、「このアイデアは、あなたがこの前言っていた課題の解決につながると思う」と、「あなたが言ったことを実現する」という体で話してみましょう。相手は「自分の意見が重視されている」と感じ、スムーズに話が進むはずです。

できる人がやっている話し方は、意外とシンプルで取り入れやすいものばかり。まずは一つ、試してみませんか。