「この案件はどうしましょうか?」。部下からメールでそう聞かれたら、どう答えたらいいのか。人材コンサルタントの宮本剛獅さんは「すぐに返信するのは当たり前。超一流のビジネスマンは、やり取りが最低限で終わるように工夫している」という――。
※本稿は、宮本剛獅『1%の超一流が実践している 仕事のシン哲学』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。
「メールとは、相手と何度もやり取りするもの」ではない
「メールに時間を取られる」というのは、ビジネスマンに共通した悩みです。同じ相手と、何度もやり取りを繰り返す人も珍しくありません。
それが毎日の仕事を忙しくしている原因の一つになっています。
メールを受信したら、可能な限り早く返信するのがマナーですから、仕事ができる人は素早い返信を心がけていますが、早く返信するだけでは、メールにかかる時間は短くなりません。
文面を書いて送る→相手の返信を読む→また文面を書く……という作業は同じですから、その手間を省く必要があります。
ビジネスマンの多くが「メールとは、相手と何度もやり取りするものだ」と思い込んでいますが、超一流はその固定観念を否定しています。
相手と何度もメールをやり取りするのは時間のムダと考えて、できるだけ一度で済ませるような工夫をしているのです。
超一流が行うメール術
一通のメールには、その先に想定できることがいくつも隠れていますから、先回りして返信することで、ムダなやり取りを避けています。
「この案件はどうしましょうか?」と部下から相談メールが来たら、超一流は「それはこうしよう」と返信するだけでなく、その後の展開を予想して、明確な指示を付け加えます。
「先方にこう言われたら、こう伝えてほしい。こっちにこう聞かれたら、こうやりましたと伝えるために、先に資料を送っておくといいね」
対応策を先に伝えておけば、その後は報告を受けるだけで済むのです。