「すぐやろう」と言いつつスマホを見てしまう人の生態

第2位は、『「すぐやる人」と「やれない人」の習慣』でした。

塚本亮『「すぐやる人」と「やれない人」の習慣』(明日香出版社)
塚本亮『「すぐやる人」と「やれない人」の習慣』(明日香出版社)

2022年は、ビジネスパーソンの行動を後押ししてくれるような本が多く読まれた年でした。

今回ランクインした『「すぐやる人」と「やれない人」の習慣』、『やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ』、『面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本』がその代表例。在宅勤務では仕事のスイッチが入りにくい、やるべきことに集中できない――。そう悩むビジネスパーソンに支持されたのでしょう。

在宅勤務でも大きな成果を出したいなら、本書のアドバイスのひとつ、「意志の力に頼るのではなく、誘惑のない環境を作る」を取り入れてみませんか。「仕事中はスマホを寝室に置いておく」「家族の生活音が気にならないよう、集中タイムにはノイズキャンセリング機能つきのヘッドホンを使う」などとマイルールを設けるのもいいかもしれません。

本書にはこのほかにも、「すぐやる人」と「やれない人」の生活習慣がたくさん紹介されています。以下に、目次の一部を拾ってみましたが、思いあたる人は多いかもしれません。

すぐやる人は目の前のことに集中し、やれない人は結果ばかりを気にする。
すぐやる人はまず小さな石を動かそうとし、やれない人は大きな石を動かそうとする。
すぐやる人はまず1センチだけかじり、やれない人はあとで全部食べようとする。
すぐやる人は期限を自分で決め、やれない人は期限を守ろうとする。
すぐやる人は朝を大切にし、やれない人は夜が遅い。
すぐやる人は腹八分目まで食べ、やれない人は満腹になるまで食べる。
すぐやる人は積極的にオフラインになり、やれない人はいつもオンライン。
すぐやる人は記録を大切にし、やれない人は記憶に頼る。
すぐやる人は枠外へどんどん飛び出し、やれない人はムダを嫌う。

モチベーションには「鮮度」があります。鮮度が最も高いのは「やりたい!」と思った瞬間。書店で参考書を買って帰ったものの、「明日から始めよう」と開かずにおき、いつの間にか本棚の奥にしまい込まれていたという経験はないでしょうか。これは「やれない人」の典型的な行動。明日も高いモチベーションを維持できると思い込み、明日やればいいと自分を納得させているのです。

一方、「すぐやる人」は未来を信じません。「いつか」はやってこないと知っているから、今この瞬間にアクションしないと気が済まないのです。

2023年をよりよい一年にするために。一読の価値がありそうです。