見栄を張らずに小規模からスタートすべき

一方②に関しては起業しても、すぐにおカネが入ってくるほど世の中、甘くはありません。事業を軌道に乗せるまでは、最悪、無収入になってしまう恐れもあります。だとしたら、そのあいだに食べていけるだけの蓄えを、あらかじめ用意しておかなければなりません。

荻原博子『「夫の財布」はいますぐ妻が握りなさい!』(ビジネス社)
荻原博子『「夫の財布」はいますぐ妻が握りなさい!』(ビジネス社)

会社員だったら、退職するときにいくらかのまとまったおカネをもらえると思いますが、それには手をつけず、しっかりと貯蓄しておきましょう。さらに、できれば妻もパートなどで働いて、多少なりとも稼げるようにしておいたほうがいいでしょう。起業がなかなかうまくいかなくても、妻の稼ぎでしばらくのあいだ、とりあえず食いつなぐことはできるでしょうから。

最後の③について、起業するとなると、まず形から入ろうとする人が多いのも事実です。事務所を構え、スタッフを雇い、なかにはいきなり正社員を雇用する人もいます。ですが、これでは起業当初から賃貸料や人件費かかりすぎてしまい、事業が軌道に乗る前に経費倒れになってしまう可能性大だと言わざるを得ません。

初めは自宅をオフィスとし、事務員は妻だけ。それがムリなら、秘書センターなど月に2~3万円程度で電話番だけをしてくれるサービスを使うべきでしょう。ゼロからのスタートですから、なるべくミエは張らずに堅実に、が鉄則。妻は夫の起業を放っておかず、あるいは言いなりにならず、必要に応じて自分主導でビジネス周りの環境を整える。

そのうえで、前掲の3つのポイントを守れると約束するなら、夫の独立を積極的に応援してあげてもいいでしょう。

・博子先生の結論
もはや大会社すら安定していないので独立もあり!
ただしミエだけは絶対に張らないこと‼
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