「レバレッジ」を効かせてインパクトを最大化する

無限のレバレッジが手に入るこの時代、純粋な知的好奇心がかつてないほどの莫大なリターンを生むようになっている[※3]

だから今儲かっているものを追いかけるよりも、君の純粋な知的好奇心を追求したほうが、キャリアの基盤としてはずっといい[※3]

不思議なことだが、君だけ、または君を含む少数の人だけしか知らない知識は、君の情熱や趣味から生まれるんだ。知的好奇心が高じた趣味を持つ人は、そういう情熱を育むことが多い[※4]

今は楽しくてもいつか飽きてしまうものは、気晴らしでしかない。探しつづけよ。

私は何かをやるときは、純粋にそれ自体を目的としてやりたい。これは芸術の定義の一つだね。運動、恋愛、友情など何であっても、それ自体を目的として行うことにこそ、人生の意味があると私は思っている。

不思議に思えるけれど、ただ楽しいから何かをするときにこそ、最高の仕事ができる。たとえただの金儲けだったとしても、楽しいからやるときに最高の成果を上げられる。

私が個人として人生最大の富を生み出した年は、最も働かず、未来のことを最も気にかけなかった年だった。ただ楽しみのためだけにいろんなことをやっていたよ。「もう引退したよ、働くのはやめた」なんて触れ回っていた。

すると目の前のプロジェクトの中で、自分にとって一番価値のあるものに取り組む時間ができたんだ。それ自体を目的としてやることで、最高の結果が出せた[※5]

何かを求めなければ求めないほど、君はそのことを考えなくなり、執着が薄れて自然な方法でやるようになる。君自身のためにそれをやる。君が得意な方法でやりつづける。そのうちに、君の仕事の質が高まったことが誰から見てもわかるようになる[※4]

だから何であれ今流行りのものを追いかけるより、君の知的好奇心を追求しよう。君が好奇心のおもむくままたどり着いた場所が、社会が向かおうとしている場所と一致したそのとき、君は莫大な見返りを手にできるはずだ[※6]

君がこの方法で身につけたスキルは、どうやって訓練するかを社会がまだ知らない可能性が高い。訓練する方法を社会が知っていれば、社会は誰かに君の代わりをさせることができる。

代わりがいる限り、君は大した報酬を得られない。どうやって身につけるかまだ知られていないスキルを、世の中が必要とするそのときに活用する方法を考えよう[※4]

人を訓練してやらせることができるなら、やがてコンピュータを訓練してやらせるようになる。