太陽光パネルは国産を選択することも可能

課題4:住宅屋根載せだって、どうせパネルは輸入品だからムカツク

2000年代前半まで、日本は太陽光発電の生産世界一でした。国内で生産したパネルを国内では主に住宅用に出荷するとともに、海外へも大量に輸出していたのです。しかし2012年から普及策として固定価格買取制度(FIT)が導入されると、太陽光バブルでメガソーラーが急増するとともに、輸出が激減する一方で海外生産品の輸入が激増しました(図表6)。

太陽光パネルの輸出率(上)・国内生産率(下)

その後、バブルがはじけて出荷が急減する中で、国内生産も急減していますが、まだギリギリ踏ん張っています。パネルの多くが海外生産なのは事実ですが、現状ではまだ国内生産も選べるということです。

一方で、国内出荷に占める日本企業の割合をみると、メガソーラーなどの非住宅用では4割を切っているのに対し、住宅用では7割のシェアを保っています(図表7)。日本の住宅事情に合わせた細かい配慮が必要な住宅用は、やはり日本企業に強みがあるようです。

【図表7】国内出荷に占める住宅(上)・日本企業(下)の割合

筆者はモノを買う時、少し高いくらいだったら日本製・日本メーカーのものを選ぶようにしています。できれば国産品を選びたいという人は少なくないと思いますが、太陽光パネルについても、国産のものを選ぶことはまだ可能です。しかし吹き荒れる太陽光ヘイトを放っておけば、国内生産も早晩トドメを刺されるでしょう。

期待されているペロブスカイト型など国産技術による次世代型太陽電池の芽も、根こそぎ残酷に踏みにじられてしまいます。需要拡大の見通しが立たない産業など、立ち上がるはずがないからです。その時こそ、海外に100%依存するしかない、チョイスのないみじめな立場に追い込まれてしまうのです。

回答4:日本はかつて太陽光世界一。今でもパネルの国内生産を続けている日本企業が確かにある。ヘイトを放置して需要を殺したあげく、次世代太陽電池の芽まで摘み取っていいのか?