東大医学部に合格した4人の子供に読んだ絵本12冊
そこからは1日に15冊は読み聞かせをしました。1冊読むのに、短いものだと2~3分で終わってしまいます。移動時間やちょっとした待ち時間でも5~6冊は読めてしまいます。
また、午後2時から10分間は「絵本の時間」と設定しました。そうしないと、育児や家事に追われてしまって、1日があっという間に過ぎてしまうからです。わが家の子どもたちには、3歳までに延べ1万冊の絵本を読み聞かせしました。
4人の子どもたちの好みはそれぞれ違いましたが、当初買った200冊のほかに、私なりにこの時期には何がいいのか、この子の場合、次に何を与えたらいいのかがわかるようになってきて、絵本の選書眼も鍛えられたのです。
当時の私のように、絵本選びに迷われている親御さんに、私の経験の中からお薦めしたい本をお教えしたいと思います。ぜひ参考になさってみてください。
▼佐藤家で特に大切にしていた12冊
おたまじゃくしの101ちゃん
かこさとし=作・絵/偕成社/1100円
私は当時、子育てで疲れていましたが、この絵本のかえるのお母さんの大変さに比べると大したことはないなと、元気が出た絵本です。わが家の子どもは4人ですが、かえるのお母さんの子どもは101匹。読みながら「お母さんって大変だよね」と付け加えると、子どもたちも「そうだね」と言っていたので、少しは母の苦労が伝わったようです。
ぐう ぐう ぐう
五味太郎=作/文化出版局/1100円
字が小さく、ページいっぱいに海と空の色。目を覚まさないくじらくん。わが家の子どもたちは五味太郎さんの絵本が大好き。内容も色合いもストーリーもなぜか子どもの心をつかんでしまう。いつも、「おみごと!」と思っていました。子どもたちは、ずっと「ぐうぐう」と寝ていて起きないくじらくんに自分を重ねるのでしょう。なんといっても、子どもは寝るのが大好きですから。