ダメな上司の下で働くことになってしまったら、どうすればいいか。順天堂大学医学部の小林弘幸教授は「上司が頼りないのはむしろ『ラッキー』だと思えばいい。自然と責任感も育ち、成長するチャンスを持てる」という――。

※本稿は、小林弘幸『気がついたら自律神経が整う「期待しない」健康法』(祥伝社)の一部を再編集したものです。

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上司が頼りないのは「ラッキー」

職場における人間関係で、もっとも悩みが生じやすいのは「上司」「部下」との間柄でしょう。

とりわけ「上司への不満」は社会人の愚痴ぐちの定番です。

わがまま、厳しい、威圧的、理不尽、気分屋、考え方が古い、パワハラな言動が多い、頼りにならない、自慢が多い、尊敬できない、体育会系のノリについていけない、そもそも上司なのに仕事ができない――など、さまざまな悩みがあるでしょう。

もしも今、あなたがそうした悩みを実際に抱えているならば不運ではなくむしろ「ラッキー」だと思ってください。

なぜなら上司が頼りにならない人間であるほど、社会人として成長できるチャンスだからです。

この上司では頼りにならないと感じたら、自分の頭で考え、判断していくしかありません。目の前の仕事を「与えられたもの」ではなく「自分ごと」として捉えられるようになれば、自然と責任感も育ちます。

また、「期待しない」スタンスで接することで、心理的な距離も適切に取れるようになります。目の前の上司=会社のすべてではない、と思えるようになれば、視野が広がり、平常心を保ちやすくなります。