ネガティブゾーンはダメージの最小化を目指す

一方で、ネガティブゾーンは、ダメージを最小化することが目標である。言い換えれば、「ダメージゼロ」に近づけることが重要である。たとえば、あなたが嫌いな家事を最新の機械で代替できたとしたら、幸せ自体は増えないけれど、ダメージを減らすことはできるだろう。

また、ポジティブゾーンと同様に、このゾーンに当てはまることの理由を言語化することは、最小化に有効だ。理由を理解することで、最小化のためにどんな行動を取るべきか、その指針がわかるからだ。これらを前提に、あなたはどんな方法論を見出せるだろうか?

A:非日常×ポジティブなこと=「ワクワク・興奮ゾーン」の取扱説明書を埋める問い
「あなたがもっともワクワクし、興奮するタイミングは?」
「楽しみや喜びを感じる瞬間は?」
→その理由はなにか?
→その理由を満たす、ほかにできることはないか?(=質と量の最大化)
B:日常×ポジティブなこと=「こだわり・趣味ゾーン」の取扱説明書を埋める問い
「あなたが日常的に元気になるタイミングは?」
「すっきりした気もちになるのは、どんなときか?」
→その理由はなにか?
→その理由を満たす、ほかにできることはないか?(=質と量の最大化)
C:日常×ネガティブなこと=「面倒事・嫌いゾーン」の取扱説明書を埋める問い
「日常的にやってくる、あなたにとって面倒くさいことや嫌なことはなにか?」
→その理由はなにか?
→その理由を理解したうえで、取るべき行動はなにか?(=ダメージの最小化)
D:非日常×ネガティブなこと=「怒り・悲しみゾーン」の取扱説明書を埋める問い
「あなたが怒りや悲しみを感じ、自分がコントロールできなくなるのは、どんなときか?」
→その理由はなにか?
→その理由を理解したうえで、取るべき行動はなにか?(=ダメージの最小化)

どうだろう? 自分なりの方法論は見つかっただろうか? 見つかった人は、ぜひ自分の取扱説明書に加えてほしい。

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