人事評価はどうするのが正解なのか。ワンキャリア取締役の北野唯我さんは「目標設定の精度を高めたうえで、期末の評価の際に『期待値を伝えること』が重要だ。そうすれば評価が良かった人も悪かった人もモチベーションが高まる」という――。
※本稿は、北野唯我『キャリアを切り開く言葉71』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
簡単そうで難しい「目標設定」
僕の大学時代の後輩で企業経営をしている人とランチをしながら組織運営の話をしているとき、「評価」に関してアドバイスを求められたことがあります。
人事制度、とくに評価はセンシティブなテーマです。
そこで僕が伝えたのが、「期初は目標、期末は期待値」という言葉でした。
「人事にはもちろん、大切なことがいろいろあるけれど、スタートアップの経営者として成果を出す上で1個だけ挙げるとしたら、目標と期待値設定だと思う」
もう少し具体的に言うと、
・期初には目標設定が重要
・期末には期待値が重要
という話です。
ほとんどの会社では、期初に「目標」を立てますよね。この目標設定というものは、簡単そうに見えてかなり難しい、しかし時間をかけてやる価値のあることの1つだと思います。
経営と現場が「Win-Win」になるのか、「Win-Lose」になるのか、「Lose-Lose」になるのかは、この「目標の精度」でほぼ決まると言っても過言ではないです。