難病のお子さんを持つ親御さんの悩み。介護と終活についての悩み。性的マイノリティの方の悩み。こういった悩みの現場は、本やテレビなどでは決して知ることのできない「リアル」な一次情報が溢れています。

また、事業をやっている人間にとって、課題発見はビジネスチャンスとイコールです。ビジネスとは、誰かの、何かの課題を解決することだからです。誰かの悩みに向き合うことで、商売の種に頻度高く触れながら、事業家としても成長することができるのです。

「同じ悩みを味わう」がベスト

そして何よりも、人の悩みに全身全霊で向き合うと、相手から深く感謝され、「あなたがいてくれて本当によかった」と言っていただけることが多々あります。

神保拓也『部下・同僚・チーム、あなたの心に火を灯す新常識 悩みは欲しがれ』(KADOKAWA)
神保拓也『部下・同僚・チーム、あなたの心に火を灯す新常識 悩みは欲しがれ』(KADOKAWA)

これは生きる活力となる「自己肯定感」をとても高めてくれます。

「どうすれば自己肯定感を高めることができるのでしょうか?」とのご相談も多く寄せられますが、誰かの悩みに向き合えば、その答えもわかるはずです。

だからこそ私は、自分が相談者と同じ悩みを抱えていたら、どんな気持ちになり、どんなことを考えるのか。自分がその状況にいたらどう行動するのか。それを、相談者と一緒に全力で考えることを心からおすすめしているのです。

「同じ釜の飯を食う」という言葉がありますが、まさに「同じ悩みを味わう」。これが、人の悩みに向き合う時の大切な要素だと、私は思っています。

【関連記事】
【第1回】成功者の体験談は役に立たない…仕事の悩みをこじらせる人がハマる「自己啓発書」の落とし穴
新入社員がどんどん辞めていく会社の「残念な上司」たちに共通する"ある口癖"
仕事ができる人は知っている…「よろしくお願いします」より効果的なメールの締めのフレーズ
頭のいい人はそう答えない…「頭の悪い人」が会話の最初の5秒によく使う話し方
子どもに月経や射精について話すときに「絶対使ってはいけない言葉」2つ