欧州最大の原子力発電所を守れ

一方、南東部エネルホダルの町では、数百人から数千人規模の住民が路上に集結し、ロシア軍の侵攻ルートを塞いだ。パッカー車など大型車両を配したバリケードも造られている。人々が守りを固める通りの先には、ヨーロッパ最大の原子力発電所であるザポリージャ原発が構える。

エネルホダルのドミトロ・オルロフ町長は、「我々はロシア人たちが町に足を踏み入れることを許さない」「これぞエネルホダルの女と男たちが町を守るやり方だ」と述べ、6基の原子炉をもつ世界第3の原子力発電所を守る決意を示した。

ベラルーシの政治家・ジャーナリストであるフラナク・ヴィアチョルカ氏が映像を自身のTwitterで空撮映像をシェアした。

ザポリージャ原発をめぐっては情報が錯綜している。一時、ロシア軍が原発周辺を制圧したとの報せが報じられた。続いて日本時間3月3日午前1時ごろ、ウクライナ・インターファクス通信はこれを否定する内容の報道を行った。

原発プレスセンターの代表はメッセージアプリのTelegramを通じ、施設への行軍を住民が食い止めたと発表した。メッセージは、「エネルホダルの住民たちは団結し、長さ数キロにも及ぶ列を成して問題の軍勢に対峙しました。原子力発電所の作業員と一般の住民たち、何千人もの人々です」と述べ、住民の健闘を称えている。