一番大切なことは、疑問点や明確にしておくべき点がある場合には、早めに聞くことだと、マンゾーニは言う。ぎりぎりになって聞いたのでは、上司の不安を増幅するだけだ。

相手は善意の人か病的な人か

管理をやめてほしいと言ったら、もっと干渉されるおそれがある。だが、なかには部下の助言に耳を傾ける善意のマネジャーがいるかもしれない。「上司が聴く姿勢になっているときをとらえよう」と、マンゾーニは言う。彼が勧めるのは、査定面談の席だ。その席で、たとえばこう切り出すのである。「あなたと仕事ができて嬉しく思っています。ですが、変えてもらったらもっと嬉しいと思うことが一つあります」。人事部のマネジャーなど信頼できる第三者に加わってもらうのも一案だ。

だが、くれぐれも慎重に。自分には権力があり、部下にはないことを見せつけるのを楽しむタイプの上司の場合は、しっぺ返しをくらうおそれがある。これまで述べた戦略がどれも功を奏さない場合には、「自分は本当にここで働きたいのか」と自問してみよう。「病的なマイクロマネジメントを受けている場合には、別の部署に移ること、もしくは転職することを考えるべきだ」と、マンゾーニは助言する。

(ディプロマット=翻訳 Getty Images=写真)