基本事項は先に合意すべし

もうひとつの策は、プロジェクトが始まる前に、基本的な事項について上司と合意しておくことだ。「期待される基準と基本的なアプローチについて合意するよう努めよう」と、マンゾーニは言う。自分の考える理想的な実行計画を説明し、それから上司の助言を求めよう。「戦術的な要素だけでなく、そのプロジェクトの基本方針は何かを、必ず事前に理解しておこう。基本方針こそ、上司と話し合うべきことだ」と、チャットマンは言う。たとえば、あなたが社内マーケティング・キャンペーンに取り組むとしたら、上司と議論する必要があるのは、どのフォントを使うべきかではなく、あなたが伝えたいメッセージは何かということだ。議論の中身が細部に偏りすぎるようになったら、すでに合意している基本方針やアプローチに引き戻すよう努めよう。お世辞が功を奏することもある。上司の時間や労力は貴重なのだから、細部に関わってもらうより全体像に目を向けてもらうほうがよいと、さりげなく伝えよう。

進捗報告で上司の不安を軽減する努力を

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マイクロマネジャーは概して不安なために過干渉になるのだということを肝に銘じておこう。

「彼らは他の人間が自分のようにうまく、もしくは自分と同じやり方で仕事ができるだろうかとハラハラしている」と、チャットマンは言う。

その不安は、進捗状況を上司に常に知らせておくことで、たいてい和らげることができる。たとえば、上司による定期的な確認をスケジュールに組み込んでおくことは、上司が自分もそのプロジェクトの一員だと感じる助けになるだろう。上司が細部について知りたがったら、迷うことなく細かい情報を伝えよう。そうすることで後になって仕事をやり直す労力を省けることがある。