落下物対策がなければ、国際社会の対中不信を広げるだけ
さらに毎日社説はこう指摘する。
「各国は国連の常設委員会で(落下物を含む宇宙ごみの安全対策について)議論を重ね、打ち上げ国が実行すべき指針をまとめてきた。中国もその一員だ。こうした努力を自らないがしろにしては、国際社会の対中不信を広げるだけだ」
中国という国は自国に問題が生じるかどうか、自国の利害しか念頭にない。だから国際社会に信用されなくなっているのだ。
毎日社説は書く。
「米中露の宇宙開発は軍事とも密接に関わる。平和利用の原則はただでさえ揺らいでいる。身勝手な行動で他国を刺激すれば、軍事利用に拍車がかかりかねない」
宇宙空間の開発に限らず、中国は身勝手な行動を取り続け、相手国との間に一触即発の危機が迫っている。なかでもアメリカと中国の軍事対立は深刻化している。
毎日社説は主張する。
「宇宙はすべての人類に開かれた公共財であり、力による占有は許されない」
宇宙は中国のものではない。世界各国の公共財産と考えるべきなのである。もちろん力による占有など認められない。