上司の仕事は部下サービス業

ある意味、ミドルは部下サービス業とも言えるのではないか。

見せかけだけの仲良しチームを作り、それを求心力や統率力のなせる技と勘違いしている能天気ミドル。

やたら高圧的な態度で抑え込んでいるものの、内実は面従腹背の部下だらけで、一皮むけば、不満が鬱積しているとは露ほども知らない独裁主義ミドル。

自分が抜きん出て優秀だと思い込み、部下を見下す唯我独尊ミドル。

口先だけで不誠実な本心は見破られていて、軽蔑されているにも関わらず、自分では部下を思い通りに動かしていると錯覚している哀愁ミドル。

部下を奴隷のように酷使しておきながら、まるで感謝をしない冷血ミドル。

私自身のささやかな経験からも、愚かなミドルが誠に多い。

ある有名なシェフは「人間関係はフォン・ド・ヴォーと一緒だ」と言った。時間をかけてじっくり材料を煮込むことで、料理にとって価値ある旨み成分が出来る。

部下や後輩を育てる場合にも、時間と手間を惜しんではならない。ここに「育てる経営」の原点がある。すべての結果は行動から生まれる。ミドルならば、部下が望んでいる結果を生み出せるように導いていくことを使命とせよ。正しい努力は決して裏切らないから。

【関連記事】
「叱った記憶はほとんどない」大谷翔平の愛され気質を作った両親の育て方
「宝塚でおじさん役を極める」自分が"お呼びでない"と気づいたときの生き残り方
同業界にいた女性の叫び「電通の高橋まつりさんは長時間労働に殺されたんじゃない」
失言、パワハラ、セクハラ…なぜ「老害」化する高齢者が増えているのか
ブッダの言葉に学ぶ「横柄でえらそうな人」を一瞬で黙らせる"ある質問"