親の介護や死後の対応から逃れるには
虐待や過干渉のため、親に対して良い感情を持たない人や、ごく一般的な家庭で育ったが、自分の生活に余裕があるわけではなく、「親の介護はできればしたくない」という人は、ここ数年で増加しているという。
しかし、親子の縁は切れない。そのため、何の対策もなしに長年疎遠にしていると、親の死後に突然対応を求められた子が、慌てるケースは後をたたない。
親との関係継続が、子の平穏な生活を害するものならば、距離を置くのもありだろう。だが、親の介護や相続の問題は、親だけでなく子の問題でもある。自分の人生の課題としてしっかりと向き合わないと、将来、不安や負担を増幅することになりかねない。
2010年頃の終活ブームで、生前整理や介護、相続や葬儀、お墓など、終活全般を代行してくれる企業や団体が登場した。当初は身寄りのない高齢者を中心としたサービスだったが、
最近は「多忙」「遠方」「疎遠」といった理由による子世代からの依頼が増えているという。親の介護や死後の対応から逃れたい人は、こうしたサービスを利用するのもひとつの手かもしれない。