第三者に内部通報のできる仕組みだったはずが…

いまも筆者のSNSには、PwCジャパン関係者の「あしあと」が後を絶たない。PwCジャパンのHP上には「コンプライアンスライン情報については、第三者であるベーカー&マッケンジー法律事務所(外国法共同事業)に開設したE-Mailアドレスに通報することもできます」と記され、同法律事務所が内部通報の窓口になっていた。

PwCジャパンのウェブサイトにある「コンプライアンスライン」の説明ページ
画像=PwCジャパンのウェブサイトより
PwCジャパンのウェブサイトにある「コンプライアンスライン」の説明ページ

しかし実際には2月1日から通報先が「エシックス・ヘルプライン」と呼ばれるPwC内の窓口に切り替えられており、外部に通報したり助けを求めたりすることはできなくなっているのだ。

これでは内部通報窓口というよりも、社内の不満分子をあぶり出す仕掛けであり、こうした事情もSNSの「あしあと」となって表れているのだろう。問題を解決せずに社員に上からプレッシャーをかければ、不満が横からはみ出るのは当たり前だ。

PwCジャパンが山積する問題を抱えていることは間違いない。少なくとも直近の裁判については目を背けることなく、真摯に向き合うべきはないだろうか。そうした事案はまだ続くかもしれないのだから。

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