「取り引きしている業者があるから、あきらめてほしくて冷たくしてたんよ」
「普通は、二回くらいであきらめるのに……」
と言い、求人広告を出していただける方向に話が進みました。
忘れた頃に、当初の目的がポーンとかなったわけですね。このエピソードも、先のA先輩の話と同じ「しつこさ」がポイントです。
営業を成功させたいという思いはブレずに持ち、やり続けた。A先輩の場合は、ひと言添えた名刺を届ける行為を、私の場合は、客として訪問する機会を交えつつ、何度も訪問するという行為を続けた結果、お相手の信頼を獲得するに至ったのです。
でも、どちらも努力や根性で続けたわけではなく、続けられる仕組みをつくったり、ちょっと工夫したことで、目的が達成できたのです。
人は意外とあきらめやすい存在だ
「ホントにこんなにうまくいくのかな?」と半信半疑の方もいらっしゃるかもしれませんね。
少し古いデータではありますが、こんな話があります。成功哲学の提唱者であるナポレオン・ヒル氏は、男女3万人に「人は何回チャレンジしたらあきらめるか?」を調査しました。
何回であきらめると思いますか? あなたなら何回であきらめますか?
回答結果は、平均で1回以下。つまり、多くの人が1回の失敗であきらめたり、挑戦する前にあきらめている、ということ。人は意外とあきらめやすい存在なのです。
裏返していえば、あきらめずにしつこくやることはそれだけでアドバンテージになります。しつこくやり続けることは、相手の信頼を得たり、思いもよらない幸せを手に入れたりすることにつながるのです。