勧誘手法については、セミナーで教えられる他、会員同士で考えることもあったという。

「効果的な勧誘手法を考えるミーティングがありました。お互いに、最近うまくいった手法や新しく考えた手法を教え合うものです。私が聞いたものでは、本屋の転職コーナーで声を掛ける、カフェで隣に座る際に『荷物を見てもらっていいですか?』や『ここ、空いてますか?』などと言って会話に持ち込むといった手法がありました。

私はよく転職フェアに足を運んでいましたね。職場に不満がある人が多く、一度に多くの人と顔を合わせられるし、また名札から職種が分かるので便利なんです。営業職は元気があり、チームビルディングにも役立つのではと有望視されていました。

この手法は人気があったのか、同じ会場に顔見知りの環境構成員が何人もいました。このような勧誘手法については、大阪なら東京、東京なら大阪のメンバーから教えてもらうというように地域間での情報交換もありました」

彼らは日々手法を進化させ、セミナーやミーティングを通じて共有している。取材の中では旧帝大出身者や大手企業在籍者などの入会例も聞かれ、知性の高低と入会とはあまり関係がないという印象を受けた。転職フェアのような、ややフォーマルな場にも彼らは潜んでおり、人が集まる場所はどんなところであれ注意してもらいたい。

【関連記事】
「洗脳するまで目的は伝えない」起業を夢みてセミナーに通った20代女性の悲惨な末路
「仕事やお金を失ってもやめられない」性欲の強さと関係なく発症する"セックス依存症"の怖さ
「月20万円でカビだらけのシェアハウス住まい」起業を夢みる若者を狙う洗脳の実態
「お金が貯まらない人の玄関先でよく見かける」1億円貯まる人は絶対に置かない"あるもの"
ゴミ屋敷の生活保護父子が「2人で3万円」のすし屋に通い続けたワケ