子どもにかける教育費と親の学歴は必ずしも比例していない
次に中京・関西圏の主要教育都市の同様のランキングを図表7に掲げた。
教育費支出ランキングでは全体的に東京圏より値は低くなるが、トップは兵庫の芦屋市の27.5万円である。これはちょうど東京の世田谷区と同等のレベルである。一般的な物価水準が異なるので必ずしも教育費支出額じたいで上下を判定することはできない点には留意が必要である。
芦屋市に続いては、名古屋市緑区、同名東区、同じ愛知の日進市、名古屋市守山区、長久手市、そして大阪の豊中市、兵庫の西宮市、大阪市鶴見区と続いている。奈良県トップは香芝市、京都府トップは京都市西京区であるが、愛知、兵庫、大阪のトップ都市からはいささか値が低くなっている。
親の学歴ランキングでは、芦屋市が教育費と同じようにやはり中京・関西圏の中でトップである。芦屋市がいかに特異な都市であるかがうかがわれる。
学歴2位は奈良の生駒市と愛知の長久手市であり、これに、神戸市東灘区、名古屋市昭和区、同千種区などが続いている。大阪のトップは箕面市、京都のトップは京都市左京区となっている。
芦屋市は例外であるが、中京・関西圏でも、東京圏と同じように教育費と学歴は必ずしも比例していないことが分かる。