ギャラリーは現代アートへの入口

ただ、全国各地の展覧会を巡るのは、費用や時間の面でハードルが高いですよね。私も、現代アートを網羅的に見るつもりはなく、できる範囲で足を運んでいます。

気軽に現代アートを鑑賞する方法としてお勧めしたいのが、お気に入りのギャラリーを見つけることです。ギャラリーは、もちろん作品を販売する場なので、展示されている作品を購入することはできます。とはいえ、ギャラリストはその作品を互いに納得している状態でお客様にお届けしたいという気持ちでお仕事をされているので、無理矢理買わされるようなことはありません。定期的に展示作品も入れ替わるので、さまざまな現代アートに気軽に触れることができます。

室内
撮影=西田香織
右の写真井津由美子

もちろん、本当に気に入った作品があれば購入するのも自由です。ギャラリーでは、作品について質問することも、置かれているフリーペーパーなどでアーティストや作品について知ることもできます。

ギャラリーには、それぞれの特徴があるので、何となくテイストの合うところを見つけて通ったり、SNSで同じギャラリーが好きな人とつながったりすると、さらにアートの世界は相当広がります。ただ待っていてもアートとの接点は生まれないので、何かアクションを起こすことが大切です。まずは好奇心をもって能動的に動くこと。これはアートに限らず、豊かな人生に欠かせない姿勢だと思います。