挑戦力を高めるためにはお尻を鍛えよう

筋肉は、使わないと硬くなり、劣化したゴムのように切れたり裂けたりしやすくなります。アスリートの良好なコンディションはお尻に如実に表れますが、衰えもすぐわかります。副社長であるお尻にグッと力が込められないと、末端のアルバイトに頼って腿裏の筋肉で走ったりしてしまうため、肉離れなどの故障を起こしがちになります。股関節も、使わずにいると可動域が狭くなり、股関節が硬いと腰痛や膝痛のもとになります。

でも、トレーニングで鍛えれば、機能は必ず改善します。筋肉は新品のチューブのようなハリと弾力を取り戻し、こわばった股関節も、筋トレやストレッチで柔軟性は向上できます。

そこで、ここでは「挑戦力」を高めるトレーニングとしてお尻の筋トレを紹介します。お尻を引き締めたり、筋肉をつけてある程度大きくしたりするには股関節を使えることも欠かせないため、どちらにも効果的なメニューが中心です。このトレーニングはお尻の筋肉のなかでもおもに大臀筋と中臀筋を鍛えます。

立って歩く動作ひとつでもお尻を使っている

大臀筋は、腿の外側の付け根から背骨に向かってお尻全体を斜めに覆う筋肉で、腿裏の筋肉(ハムストリングス)と連動しています。つまり歩く、走る、椅子から立ち上がるなど、おもに下半身を使う動作でパワーを担う筋肉です。さらに、全身を大きく曲げたり伸ばしたり、ただ真っ直ぐ立ったりするだけでも、股関節とともに機能しています。日常動作のあらゆるシーンに関わる重要な筋肉が大臀筋です。

人間は二足歩行の生き物ですから、サルなどと比べても、この大臀筋が大きく発達しています。このことからも、立って、歩くという動作ひとつとってもお尻を使ってするものなのだとわかります。背骨に向かってお尻全体を覆い、支える筋肉ですから、お尻を引き締めたい人はもちろん、筋肉をつけて大きくしたい人にもこの大臀筋のトレーニングが欠かせません。