安定したパフォーマンスを生み出す身体とはどんなものか。EXILEなどのフィジカルトレーナーを務める吉田輝幸氏は「見落とされがちなお尻の筋肉を鍛えることが重要だ。好成績を維持するアスリートは大きくて柔らかいお尻をしている」と説く——。
※本稿は、吉田輝幸『6つの力を養い、理想の働き方を叶えるトレーニング』(幻冬舎)の一部を再編集したものです。
ドーパミン効果で「挑戦する脳」に
リーダーのマインドで思考し、臆せず挑戦する力を養うトレーニングは、過負荷の原則を存分に生かせる筋トレが最適です。「もう無理だ!」と思ってからのあと2回。筋トレは、その追い込みこそが意味を成します。前回と同じ回数で諦めてしまっては、そこまで頑張った分は、筋力アップとしては効果ナシとなってしまいます。
とはいえ、筋トレ経験のある方ならわかるでしょうが、実際のところは「無理だ」と思ってからの追い込みも、意外とクリアしてきたのではないでしょうか。
このとき感じる「できた!」という達成感は、脳内でノルアドレナリン、セロトニン、ドーパミンのホルモンの分泌を促します。これらは「三大神経伝達物質」と呼ばれますが、ノルアドレナリンが不快感を避ける役割を担い、セロトニンが心の安定や調整を行うのに対して、ドーパミンは、大量に分泌されるとやる気や意欲が高まります。脳内の「側坐核」という部位がドーパミンで刺激されると、モチベーションが上がるとされているのです(ノルアドレナリンとセロトニンには、ドーパミンがモチベーションに作用するのを補助する役割もあります)。