“中臀筋”を鍛えて左右に揺れない体を作る
中臀筋は、お尻の側面上部を走る筋肉で、おもに股関節を横に広げる動作に関わります。大臀筋が身体をかがめたり伸ばしたり歩いたりという、身体の曲げ伸ばしや脚の前後の動きを担うのに対して、中臀筋は左右の動きに関わるイメージです。
中臀筋には横方向の身体の動きのストッパーの役割もあるため、片足で立ったり階段を上り下りしたりする際に、ブレを正して安定させます。街を歩いていると高齢者の方が身体を左右に揺らしながら歩いているのを目にしますが、これは中臀筋の筋力低下が原因の場合があります。若い人でも、歩いたり走ったりするときにお尻が左右に揺れてしまうというのは、中臀筋が衰えているからかもしれません。
「意識の原則」でお尻のリーダーシップを目覚めさせる
トレーニングは、目的や意味を理解したうえで意識的に行うと、その効果が高まります。これは「意識の原則」といって、過負荷の原則とともに重要なトレーニングの原則の一つです。そのトレーニングでどんな機能が向上し、どこが鍛えられるのか理解しながら取り組むと、効果が表れやすいのです。
日頃意識しづらいお尻の筋肉を過負荷の原則で追い込むときには、身体の中心を使うことの大切さや、「お尻は身体の副社長」なのだと思い出してください。さらに、自分自身が持つべきリーダーのマインドにも目を向けましょう。
「挑戦力」に直結する「やる気」や「モチベーション」を上げるには、三大神経伝達物質のドーパミンが鍵を握る話をしました。ドーパミンは、目標を達成できたことに満足したり、「もう現状維持でいいか」と自分を甘やかしたりした途端、脳から分泌されなくなることもあるといいます。逆に、現状に満足することなく、より高い目標を設定すると、ドーパミンは再び脳から分泌され、モチベーションも一層高まるそうです。トレーニングは回数や頻度など、目に見える目標設定がしやすいものの代表格です。クリアしたときの達成感を存分に味わって、挑戦の勇気につなげてください。