携帯3社に「買収」されたメディアが通信費高止まりをスルー
これは情報・通信業界の産業としての躍進だけが要因なのであろうか。そもそも、商品が多岐にわたり、広告宣伝が不可欠と思われる食品や化粧品・トイレタリーと比べて、そんなにも携帯電話のコマーシャルには宣伝効果があるものなのだろうか。
メディアが携帯電話にかかわる契約や費用の問題あるいは健康問題をあまり取り上げてこなかった理由。筆者の考えは、独占状態となっている携帯電話事業大手3社が自社の利潤を確保するため、不必要なほど大量のテレビコマーシャルを流すなどして、巨額な広告料をばらまいているからではないか。つまり、メディアを“丸ごと買収”している効果のあらわれと言えまいか。
この見方に立てば、政府に対してアンチの立場の報道機関は、自ら、選挙対策の大きな余地を生じさせているにもかかわらず、それを選挙対策だと批判していることになり、自己矛盾と言わざるを得ないだろう。