「まだ思いつきベースですが…」でもいい

上司であれ、部下であれ、自由に雑談をして、ときにはその延長で「今、こんなことを考えているんですけど、どう思います?」などの相談に発展していく。

沢渡あまね『職場の科学』(文藝春秋)
沢渡あまね『職場の科学』(文藝春秋)

雑談の中で、お互いが「困っていること」「悩み」「考え方」「得意技」などを自己開示し、共有することでオープンな組織、コラボレーションしやすい文化が醸成されていきます。

「雑相」には「雑な相談」の意味もあります。「報・連・相」における相談には、どこかかしこまった雰囲気が漂いますが、仕事をしていると、もっとフランクに「雑な相談」をしたい場面がけっこうあります。「まだ私の思いつきベースなんですけれど、ちょっとだけ聞いてもらっていいですか」のように。

オープン型、コラボレーション型の組織では、こうした「雑な相談」が大事です。組織として、個人としてどのようなコミュニケーションを求めているのか。それによって最適なツールも変わってきます。

「報・連・相」から「雑相」へ。ビジネスコミュニケーションにおける転換点の一つです。

※本書には様々なデータが登場しますが、そのすべてが学術的に証明されたものではなく、特定の条件下・環境下において見られた特徴を表しています。参考値としてご覧ください。

【関連記事】
ビル・ゲイツも実践、在宅ワークが捗りすぎる「午後3時の新習慣」2つ
テレワーク時代、上司がイマドキ新人に「一番言ってはいけない」意外な一言とは
「全員出社と満員電車」復活の背景にある、昭和日本企業の特異性とは
これから本格化する「コロナリストラ」で人事部に狙われる社員3タイプ
まもなく絶滅する「普通のサラリーマン」を待ち受ける三重苦