[3] 目標達成を手助けする手段を設ける

適切な期待を設定したら、マネジャーは次に、フィードバック、訓練、励ましなど、部下の目標達成を手助けする手段に目を向けるべきだ。

フィードバックと訓練は、マネジャーがそれに励ましを加えればさらに大きな効果を発揮する。ビジネス・コーチのジュリエット・ファントはこう指摘する。「『君に○○をしてもらいたい』と言うマネジャーと、『私は君に○○ができることを知っている』と言うマネジャーの間には、とてつもなく大きな開きがある。マネジャーは絶えず高いパフォーマンスを認識し、評価し、それに対する感謝を表明しなければならない」。

ただし、「賛辞の伝え方は相手に合わせて変える必要がある」と、コンサルタントのベン・レイクトリングは言う。「どのような形でほめられたいと思うかは人によって異なる。公の場で、口頭でほめられたいと思う人もいれば、手書きの手紙か何かで親しみを込めてほめてほしいと思う人もいる」。

同様に、批判に対する反応も人によって異なる。「部下が期待の達成に向けて邁進している間は、最高のパフォーマンスを期待していると伝え続けよう。部下が期待を達成するのに四苦八苦しているときは、どうすれば各人が最も力を発揮できるかによって各人へのアプローチを調整しよう。ショックを与え、落胆や批判を伝えたほうがよい反応を示す人もいれば、1歩ずつ成功を重ねていく手助けをしたほうがよい働きを見せる人もいる」。