根強い人気を誇る不動産投資。現在は、バブル期にもてはやされた投機的な売買より、長期的な家賃収入が目的の「サラリーマン大家さん」が増えている。だが、知識や経験の不足から思わぬトラブルに巻き込まれるケースも少なくないようだ。

また、昨年来の米サブプライム問題や商品価格の高騰は不動産の世界にも波及。そこで現役の投資家や業者に市場の現状や悲喜こもごものエピソードを聞いた。

サブプライムはまず転売業者を直撃

【編集部】それではまず、皆さんと不動産とのかかわりについてお聞かせください。

【山川さん(以下、山)】私は営業マンの傍ら、10年前から副業として不動産投資を始めました。1棟もののアパートを中心に物件を増やし、現在の総資産は6億1000万円、年間家賃収入は6000万円です。最近は土地から購入して新築の賃貸マンションも運用しています。

【東山さん(以下、東)】同じく会社員です。僕は2001年に東京都内に自宅用のマンションを買ったのですが、その物件を収益物件として貸し出したのが不動産投資を始めたきっかけです。現在はビル1棟、アパート2棟、ほかに区分所有数戸など、計2億円の物件を所有しています。

【赤池さん(以下、赤)】私は都内で不動産賃貸業を営んでいます。今回は、市況全般に関するお話をさせてもらいます。