「夫は優しいどころか、最近は家でも絶えずイライラして子どもに手をあげたことも。そんなにひどい人間だとは知らないママ友たちに夫の本性を暴きたいが、私のプライドが邪魔をしている。『本当はつらいの。力になって』というSOSがどうしても出せない」と涙ながらに本音を吐露するY乃さん。幸い夫の暴力は一度だけで終わったこともあり、「すぐに離婚」という事態はないものの、将来のことを考えるとどうしていいかわからず暗い気持ちになるばかりだという。

非常時に「白黒つける」ことは避ける

これまでの日常とはまったく違った時間を過ごすことになったこの時期は、今まで知らなかった相手の一面が見えやすくなるもの。ただし、それは「こういう時だから、そんなふうに見えたこと」かもしれないのであって、恒常的に続くとは限らないのも事実。夫だけではなく、不倫相手に対する思いも同じこと。非常時だからこそ、「いつもと違う思いを抱いているような気になっているだけ」という可能性もあることを忘れてはならない。

後悔しない選択をするためには、今の時期に夫婦関係の白黒をハッキリさせるのは控えること。これまで夫婦が二人で育んできた大事な関係性を、非常時の判断だけで終わらせるのはあまりにも早急だからだ。そのかわり、夫婦がそれぞれ自分の時間を持つのもいいだろう。ひとりの時間に相手への不満のガス抜きをすることで、少なくても非常時の不毛な衝突を避けることはできるはず。夫婦関係には、向き合うより別の方向を向くことが「解」の場合もあるのだから。

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