新型コロナウイルス感染を防止するための「特別な薬剤」

森藤社長は、同チェーンの繁華街型ラブホテルでは今回の新型コロナによる影響で売り上げの4割以上が減少していると説明する。プランタンのホテルでは、平時であれば1室1日あたり、平均3組ほど利用がある。しかし、現在では1組ほど。

森藤社長は「繁華街型ラブホテルでは、周辺の派遣型風俗店が休業した影響が大きいです。一方で郊外型は派遣型風俗店の割合が少なく、影響は繁華街型ほどではない。常連客の足は遠のいているが、一方で新規の客が目立っています」と話す。

岩橋さんと森藤さんはそもそも、地元経営者同士のつながりの関係だった。「特殊清掃業の技術をもってコロナウイルスに対処すれば、より万全。お客様とスタッフの両方が安心できるよう、除菌のノウハウを得たい」として今回、岩橋さんに白羽の矢を立てた。

そして、岩橋さんによるホテル&スイーツフクオカの実地レクチャーが実施されたのが5月14日のことだった。

ホテル&スイーツフクオカは、これまでのラブホテルの概念を覆す施設である。エントランスを入ると、白を基調に明るく広々としたロビーが迎えてくれる。1階にはレストランも備え、客はスイーツビュッフェが無料で利用できる。驚くことにシェフやパティシエもいる。「女子会プラン」なども用意し、ビジネス利用(テレワーク利用含む)もできるラブホテルだ。

従来のラブホテルの「人目を忍ぶ」的な要素はまったく感じられない。そもそも一般ホテルとの垣根が、あいまいになってきているこうしたラブホテルのことを「レジャーホテル」と呼んでいるらしい。

岩橋ひろしさんは、2室を使って、特殊清掃の除染の技術を披露した。ポイントは主に「手の届かない天井などのクリーニング」「見えないウイルスをとらえる清掃技術(見える化)と、ウイルスを除去する特別な薬剤の提供」そして、「ウイルスが溜まりやすい場所の把握」である。

「友心まごころサービス」の岩橋社長からレクチャーを受けるホテルスタッフ
写真提供=友心まごころサービス
「友心まごころサービス」の岩橋社長からレクチャーを受けるホテルスタッフ

ラブホ内の「ゴミ箱」「テーブル」清掃は要注意

岩橋さんは自社開発の薬剤「サイレントバスターレッド(改良型次亜塩素酸ナトリウム)」を使って、天井の除菌まで徹底的にやっていく。

「ゴミ箱には、マスクが捨ててある可能性があり危険です。ゴミを取り出す際には、風圧でウイルスを含んだダストが吹き上がり、顔を直撃するので注意してください」
「テーブルを拭く時は使い回しのテーブルクロスではなく、使い切りのキッチンペーパーなどで拭いてください。拭き方は右左と往復してはダメ。かえってウイルスを広げてしまいます。必ず一方方向に拭き切って」

「友心まごころサービス」の岩橋社長からレクチャーを受けるホテルスタッフ
写真提供=友心まごころサービス
「友心まごころサービス」の岩橋社長からレクチャーを受けるホテルスタッフ