いま株式市場は、空前絶後のバーゲンセール中だ。だが、どんな銘柄に手を出してもいいわけではない。オンライン金融スクール「GFS」校長の市川雄一郎氏は「著名投資家のジム・ロジャーズ氏は『簡単にはお金持ちになれない』と警句を発している。たとえば、いま安易にテレワーク関連企業に投資するべきではないだろう」という――。(第1回/全3回)。
コロナウイルスの流行で株式市場が下落
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初心者がコロナ相場に踊ると失敗する

最近はコロナで株価が大きく動いている。「今こそ仕込むべき銘柄特集」や、「コロナでダメージを受ける企業特集」など、まさにコロナの時流に乗った投資情報も多い。しかし私の経験では、そうした情報に踊らされて投資をすると痛い目にあう。

先日、私の学校の講師で、60万円を7年の株式投資で3億円まで増やした敏腕投資家と電話で話をしたが、彼もニュースの情報で株を売り買いすることは基本的にはしないと言っていた。このような時代だからこそ、投資の本質に立ち返り、情報に振り回されずに2年後、3年後を見通して、腰をすえて投資を行ってほしい。

そんな願いを込めて、私たちの学校の講師でもある3人の世界的な投資の達人のお話をお届けしたいと思う。この記事は去年の9月にインタビューした内容をもとに、いつの時代でも通用する投資の本質をまとめたものである。決して最新のニュースのネタではない。しかし私はこんな時だからこそ、あえて投資の本質のお話をお届けしたいと思っている。

第1回は、世界三大投資家の1人と言われる、ジム・ロジャーズ氏だ。彼のこんな印象的な言葉から紹介しよう。