郊外でも金はどんどんなくなる
田口さん夫妻(仮名・ともに60代)は、埼玉県川口市にある一戸建てを売却し、千葉県の郊外、駅から徒歩30分の一軒家に移り住んだ。人気のエリアからの引っ越しということで、売却益でまとまった金額が残ったが、生活に対する不安の大きさは変わらなかった。なぜか。藤川氏は言う。
「都心から郊外に引っ越すと生活はどう変わるのか。ショッピングセンターや病院など生活に必要な施設が遠くなり、圧倒的に不便になる。つまり、車が必需品になるということです。車を持っていなければ購入しなければいけないし、維持費もかかる。住む家が安くなったからといって、生活コストも下がるとは限りません」