「わおん」が示す問題解決の可能性

「わおん障害者グループホーム」がユニークなのは、アニマルセラピーによる癒やしの効果を期待し、1軒につき犬を1匹飼っていること。年間1万6000頭も殺処分されている保護犬を引き取り、各グループホームに供給しているんです。同時に、一軒家を借り上げるから最近問題になっている空き家対策にもなると思います。

「わおん障害者グループホーム」の取り組みは、医療費削減だけでなく、障害者の就労や自立、動物の殺処分問題、空き家問題、地域コミュニティの問題まで、日本が抱える不安を連鎖的に解決できる1つの処方箋になる可能性があるのです。(後編に続く)

(構成=山川 徹)
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