「小さな子どもを持つ親の気持ちをわかってくれた」
「これから飲食店はますますサービスの質が問われると思います」
大谷さんは家族で外食したときに、いちばん気になるのが「サービスのよし悪し」だという。
「家族で王将に入ったことはありません。仕事場ですし、それに、王将で出す料理はだいたい自分で作れます。皿うどんやちゃんぽんも自分で作って食べます。それで、外食は他のチェーンへ行くのですが、私がいいなあと感じた店はサービスがいいところなんです。
少し前にベーカリーレストランのサンマルクへ行ったのですが、頼んだ料理がひとつだけ出てこなかった。そうしたら、店長が出てきて、『申し訳ございませんでした。オーダーされた料理は間違えて他のテーブルへ行ってしまいました。少しお時間がかかりますけれど、待っていただけますか』と丁寧に状況を教えてくれて、その後で、『うちのオリジナルジュースですけれど、飲んでいただけますか』と持ってきてくれました。オーダーのミスも、そうした心配りがあれば、逆にいいサービスになるんだなと感心しました。そうしたいいところを吸収して、王将のサービスにも生かしたいと思っています」
大谷さんの話を聞いていると、時間給をもらえばいいと割り切っているパートではないことがわかる。たとえ、家族と食事していても、王将のサービス向上のために他社のそれをきちんとチェックしているのだ。
では、そんな大谷さんがパートとして長く働くことができたのには、どういった条件が必要だったのか。彼女に自己分析してもらった。