あえて世間のイメージをぶつけてみる

女優の田中美佐子さんがゲストで出てくれたときのことですが、田中さんはイメージに反してフィッシングがお好きなんですって。「松方(弘樹)さんみたいな大物釣りは無理ですけどね」なんて話で盛り上がることができたときは、金脈を発見したように嬉しかった。こういうときは「田中さんといえばインドア派ですよね?」と、あえて世間のイメージをぶつけてみるのが手なんです。

すると大抵、イメージと現実というものはズレていますから、「実はそうじゃないんです、本当はこうなんです」と話してくれる。プロフィールには載っていない、思いがけない素の部分です。

失敗談ならいくらでもあります。偉い人を怒らせてしまったことだってある。でも本気で謝ればいつも許してもらえました。結婚式の司会をしていると、主賓がある大物衆議院議員だった。

それを私は「参議院議員」と言い間違えた。すぐ訂正しましたが、その議員さんがいきなり立ち上がって「おい司会者、男○○○を参議院議員呼ばわりしやがって。おまえの命はないと思え!」。結婚式のおめでたい席なのに皆シーンとしちゃいました。でも「申し訳ありません!」と後で謝りにいったら「いい謝り方だ、気に入った」と許してくれました。失敗は、距離を縮める大チャンス。本気で謝ることが大事です。

ラジオ番組では、笑える話より役立つ情報を話すようにしています。僕はファイナンシャルプランナーの勉強もしましたし、環境問題や介護も学びました。人に必要とされる情報をどんどん発信していきたいと思って、自分の興味も広げていったんです。自分に知識があれば、人の話もより深く聞くことができます。

あとは小ネタ集めも習慣にしています。僕はネットをあまり見ないので紙媒体が中心。新聞、週刊誌、専門誌。ネットの時代だからこそ、人が知らないネタは紙から拾えますよ。

(構成=東 雄介 撮影=大槻純一)
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