「即位礼正殿の儀」での安倍昭恵夫人のドレスが批判の的になりました。その直後から、政近準子さんの元には問い合わせが殺到したのだとか。パーソナルスタイリストとして政財界で数多くのクライアントにアドバイスをしてきた政近さんが昭恵夫人の“失敗”を分析し、そこから私たちが学ぶべきことについて解説してくれました。
「即位礼正殿の儀」に参列する安倍昭恵首相夫人(中央)=2019年10月22日、皇居・宮殿(写真=時事通信フォト)

なぜ昭恵夫人のドレスは失敗だったのか

日本のファーストレディー、安部総理の昭恵夫人が「即位礼正殿の儀」で着用していた白のひざ丈ドレスが物議を醸しています。なぜこれほどまでに、違和感が否めない、として話題に上がってしまうのか? せめて問題はなさそうだ、という範囲で収まっていれば専門家の私のところへ、数え切れないほどの質問が寄せられることはなかったでしょう。

服装はドレスコードがある場合、それを守ってさえいれば良い、と言い切れるものではありません。ドレスコードで安心することは、むしろ非常に危険なのです。即位礼正殿の儀でのわが国のファーストレディーの服装で、まさにそれが起きました。ドレスコードの範囲だったという専門家もいらっしゃるようですが、私が「失敗」としたのは、昭恵婦人のドレスが「結果的に国民を残念で不安な気持ちにさせ、世界からも疑問視された事実」が、ファーストレディーとして失敗だったからです。