バスやタクシーでは代用できないケースもある

地域によってはバスやタクシーでは代用できないケースもあるが、親が居住する地域では、自治体や民間の交通会社などにどのようなサービスがあるかを調べてみたい。その際、親の活動パターンに照らして、具体的に、どのような交通手段があり、利便性はどうか、費用はいくらか等を明らかにするといい。

父親がバスとタクシー利用に切り替えて免許を返納してくれれば、事故の加害者になる心配はなくなり、子世代も安心できる。

誕生日を機に返納というより、運転からの「卒業」を勧めるのもいい。バスの定期券やタクシー利用券などを子や孫でプレゼントすれば、「晴れて卒業」という気分も演出できる。

車を手放すことで節約できた額は、使途不明金にすることなく、老後資金の準備に回す。生命保険も見直しの余地が大きいし、ボーナスからも老後のための貯蓄をする。貯蓄を計画的に増やして老後資金の準備を進めたい。

白浜仁子(しらはま・ともこ)
ファイナンシャル・プランナー
福岡銀行、内山FP総合事務所などを経て、現在はfpフェアリンク代表取締役。ライフプラン全般や家計の見直し、相続や財産管理を中心にコンサルティングサービスを行っている。